Archive for the ‘暮らし’ Category

青柳憲儀さんの輪花リム皿 · 2017年9月1日 金曜日

青柳憲儀さんの輪花リム皿8寸、5寸が届きました。

8寸は粉引、黒釉、5寸は粉引、黒釉、灰釉があります。

8寸はメインディッシュに、5寸は銘々皿や菓子皿などに、、、。

いつもオンラインショップの方でとても人気のある器です。

輪花というとかわいらしいイメージですが、

青柳さんの技術に裏打ちされて、しっかりとした骨太な雰囲気もあり。

高さ少し高めの高台で、テーブルの上が華やぐ存在になると思います。

粉引と黒釉、ご夫婦でペア使いもいかがでしょうか?

 

白と黒といえば、

私事で恐縮ではありますが、

白と黒ほど性格が違う夫と私が、昨日で出会ってちょうど20年と

相成りました。

20年前の8月31日、ある方の紹介で引き合わされたピュアな男と

お先真っ暗と思い込んでいた女。

お互いの印象は嫌でもなく良くもなくだったと思うけれど、

なぜか、未来に一筋の道が見えたような気がしたような。

それが縁というものか?

説明がつかないものはすべてそういう言い方しかできないのが

もどかしいけれど。

ちょうどその夜のTVは、ダイアナ妃とアラブの大富豪の御曹司が

悲劇の死を遂げたというニュースを大々的に伝えていたっけ。

昨晩「ダイアナ妃没後20年」という特集が組まれているTVを見て

その頃のことがフラッシュバックしたのでありました。

その後、白と黒は20年を共に歩むということで

少しづつ中和されながら、

つまづいた時は白黒はっきりさせないコツをつかみ、

いつの間にか共にグレーヘアとなってまいりました。

プリンセスと大富豪の悲劇の物語が語り継がれている8月31日に、

地味な二人のお茶の間劇が、ひっそりと繰り広げられているので

あります。

 

(青柳憲儀 輪花リム8寸皿 4800 円+税

      輪花リム5寸皿 2000円+税 )

 

 

 

今週のハコニワ · 2017年8月23日 水曜日

暦の上では今日から処暑だというのに、

まるで梅雨明けのように厳しい夏がやってきてしまいました。

朝からアブラゼミがけたたましく鳴いています。

ハコニワは夏休みが明けまして、今週は水曜から土曜日まで

営業します。

休みの間は雨続きで湿気がひどく、

店を休みにしながらも、在庫の籠類を湿気から守るのに

かなり心を砕きました。

人の出入りのない店の空間はどよーんと空気がよどみ、

気を許すとすぐにカビが生えそうなので、

毎日籠の様子を見て、除湿を掛けたり、アルコールで拭いたり

扇風機をまわしたり、乾燥剤を入れたり。

自宅でも日常茶飯で使っている籠やザルは不思議とカビないのに、

クローゼットにしまっておいた籠バッグなどは

あれ!カビてるってことになってたりします。

道具は人の手に触れられて、日々使うということが大切なんだな、

と思います。

使っていることが手入れになるようです。

夏休み明けのハコニワ、

カラリとした気持ちよい風が吹いてくれますように。

 

 

 

 

 

 

 

 

私の8月 · 2017年8月18日 金曜日

ああ、とうとう8月も後半。

ハコニワを夏休みにしてすぐに、猫の世話を次男に頼み、

夫と二人でキャンプに行くはずが、台風にぶつかり断念。

その日、叔母のつれあいが危篤となった。

叔母夫婦は子供がいないので、ここ数年、叔母が叔父の介護を

ひとりで頑張ってきてたから、

せめて最後を、私もできるだけ叔母に寄り添えたらと思った。

そうしなければいられないと、頑張っている叔母を見て思った。

叔父が逝って2週間、

そしてまた義父が逝って2回目のお盆を無事済ませた。

数日おきに顔を見に行く私の父と母もまた、

なんとか二人で頑張っているけれど、いつなんどき、

その暮らしにつまづきがあっても不思議ではないと思う。

 

長い長い長雨のせいもあってか、

人の死とか、いかに看取るかとか、

それぞれの夫婦のかたちとか、人生の終い方とかを考えずには

いられなかった。

私には荷が重い、できることならもっと先延ばしにしておきたいような

いろいろな事柄に目をつぶることができず、

ずっとずっとぐるぐると考え続けていた8月。

 

それから、東京で一人暮らしをしている長男のアパートを

夫と私と次男で訪ねた。

こざっぱりと整えられた部屋と、ベランダにずらりと並んだ洗濯物。

私たちを歓待すべく、キーンと冷やされていた麦茶と曇りのないグラス。

はじめてのテストを終えて満喫している夏休みがそこここに感じられた。

読んでる本、観た映画、サークル合宿の話。

ちょっと派手目の帽子、背伸びしてつくったという眼鏡。

それらの一つ一つが微笑ましかった。

親元を離れ、自分の殻を破ったり、破れないことも受け入れて、

自分とはなにものぞ?と問いながら、

少しずつ大人になりつつある18歳。

帰省も一泊するだけでそそくさと東京へ帰っていった背中を見て、

そろそろ心配ばかりする母親を終わりにできると思った8月。

 

人生の中間管理職のような立場だな、と近頃の自分を思う。

青春のきらめきはまだまだ胸の中にあたためていて、

同時に自分の死にも思いを馳せている。

上からは頼りにされ、下からはうざがられ(笑)。

ストレスは飲んで忘れて、次の朝からはまた頑張ろうっていう感じ。

 

そんなこんなで、すっかりハコニワからは離れてしまっていたけれど、

そろそろエンジンをかけなくては!と思っています。

実店舗は23日(水)より営業させていただきます。

オンラインショップも後手後手になりながらも、

少しずつ少しずつアップしている最中です。

皆さま、また休み明けから、何卒よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

今週のハコニワ · 2017年7月25日 火曜日

岩手産鈴竹の六角形の盛りカゴに

季節の果物が瑞々しくおすましして、

ムシムシと不快指数の高い今朝に、一服の清涼剤。

絵が描けたら静物画でも描いてみたいくらいです。

残念ながらまったく絵心がない自分が歯がゆいです。

実家の父は絵が得意な人で、私が幼い時にも

チラシの隅にちょこちょこっと私のために描いてくれた絵が

ドキリとするほど上手で、子供ながらに目を見張りました。

父は高度成長期の企業戦士だったので、

せっかくの絵心を発揮する時間もなく突っ走ってきたけれど、

定年後にやっと油絵に没頭してたくさん絵を描いてました。

大病を患ってからは、そんな気力もわかなくなってしまったのが

残念です。

それでも、何もしない、どこにも出かけない毎日で、

声を出せない、食べられないという辛さを抱えながらも

いつも穏やかな表情でいてくれるのが私や母の気持ちを

救ってくれています。

 

さて今週のハコニワは水曜から土曜日まで営業する予定です。

よろしかったらお出かけくださいね。

 

岩手鈴竹六角盛りカゴ  4800円+税

 

 

 

 

 

 

ゆっくり力 · 2017年6月30日 金曜日

高野友美さんの花器に、雨粒をまとった庭の小さな花を

挿して、お客様をゆっくりお待ちしている午後です。

今日で6月も終わり。一年の半分があっという間に

過ぎ去っていきました。

月日ばかりが私の上をびゅんびゅん通り過ぎるようで

わけもなく焦ったりするのはいつもの事です。

眉毛がいかにも戦闘モードの女性議員の

耳をふさぎたくなる声が、

連日TVから聞こえてきて気が重くなりますが、

あの方はどうやらものすごく時間を大切にする方のようで、

最短距離と最短時間で目的地に着かないと車の中で大暴れ。

自分の時間、自分のやり方、自分のペース、自分のプライドを

少しでも邪魔する者は決して許すまじと、マシンガン攻撃。

生まれてからこれまで、無駄を許さないガチガチの合理主義の中で

優越感と強迫観念の両輪を走らせ、

エリート街道を突進して来られたのかもしれません。

しかし人生は寄り道したり、立ち止まったり、

のんびり景色を見たりすることがないと、豊かなものには

ならないのかな、と思います。

時間に追われていては、大切なものを失っているのも

気付きません。

この私も、少なからずせっかちで、

車から荷物を下ろすと同時にドアを閉めるため、

よく顔をドアにぶつける。

階段を一段飛ばしで降りるうちにずっこけるなど

せっかちが招く失敗も数知れず。

今日もATMで並んでいる時に、

手続きが終わったのに悠長にバックの中の整理などして

なかなか譲らない人にイライラッとしている自分がいました。

急がなければならない特別な理由などないのに、

時間のロスが妙にもったいないと思えてしまう、小さな人間です。

しかしそんなみみっちい根性が自分を支配してきたと思う時は

モタさん(斎藤茂太)の「ゆっくり力ですべてがうまくいく」という本を

思い出すことにしています。

ガンジーが言ったように「善きことはカタツムリの速度で動く」とか、

「美味しいワインはゆっくり熟成する」とか、

「本当の力はゆっくりと身につく」とかを思い浮かべて。

2017年後半、ゆっくり、ゆっくりと。

すぐに小走りして息切れする自分に言い聞かせますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

リトアニアリネンのいろいろ · 2017年6月23日 金曜日

リトアニアリネンのハンカチ、キッチンクロス、エプロンなどなどが

届きました。

リネンのハンカチは一度使ったらもう離せませんよ~。

さらっとふわっとした使い心地と吸水性は抜群。

発色も良くて、装いに合わせてハンカチ選びも楽しいものです。

キッチン周りにもぜひお気に入りのリネンクロスを置いたり

キュッと素敵なエプロンを着けて、

気持ちよく家事をしませんか?

 

しっかし、、、(急に話は飛びまして)

聞くだけでも憂鬱になるような金切り声と暴力をふりかざす

パワハラ女性議員だの、

壮絶な闘病のまま逝ってしまった麻央ちゃんだの。

ここ数日、いろいろな女性の生きざまに翻弄される私。

エリート街道まっしぐらだったその女性議員の裏側の

心の闇っていったいどんなもんなの?

麻央ちゃん、ああ麻央ちゃん、無念でしょう。

どちらの女性も幼子の母。

その子供たちの行く末を思うにつけ、胸が痛み、

呼吸が苦しくなります。

ふたりの女性に降りかかった運命は、

そのまま、その子供たちにまで大きな傷を残してしまうのが

辛いことです。

まずは心身ともに健全であることがどれだけ尊いか、

身に沁みております。

 

 

 

 

 

 

 

今週のハコニワ · 2017年6月13日 火曜日

今日は梅雨入りしてから初めての梅雨らしい日。

私はミントシロップと梅のシロップを仕込み中。

ミントシロップは初めて作ります。

ミントは茎が入ると苦みが強くなると聞きましたので、

まずは茎から葉っぱを一枚一枚ちぎります。

それだけで部屋中にミントの香りが漂い始めて、

曇天の薄暗い部屋の中にふわ~っと清涼感が満ちてきました。

このミントは、うたうた12つきさんが花材を仕入れる農家さんから

ゆずっていただいたもの。

我が家の庭にあるヘロヘロなミントとは大違い。

みずみずしくて力強ささえ感じます。

いよいよ今週の木曜の午前は、

うたうた12つきのハーブリース作りのWS。

WSにお申込みいただいた方、

木曜午前、楽しみにお待ちしていますね。

そして、水曜から土曜の午後は

いつものハコニワでゆるりとお待ちしております。

 

 

 

 

今日の考え事 · 2017年6月1日 木曜日

最近のお気に入り、高野友美さんの把手小鉢に

今日は冷たいスープ2種を盛りつけて、

お昼のワイドショーを見ながらのひとり昼ごはん。

先週で販売を終えたオテテベーグルを名残り惜しく冷凍しておき

小出しにしていただいてますが、今日でそれもラスト。

テレビで流れる加計学園問題に、ツッコミを入れながら食べました。

そして、今日もう一つ気になった話題が、

あるアパレルショップでのショップスタッフの声かけ不要バッグ。

調査では、お客様の約85%が

ショッピング中の店員さんからの声かけを快く思っていないそうな。

そこで、そのアパレルショップ、声かけしてほしくない人は、

店頭にある声かけ拒否バッグを手に持っていると

声をかけられずにショッピングできるということにしたそうです。

 

この私、普段はお客としての立場と、お店側という二つの顔を

持ち合わせておりまして、

お客としての立場だと、まさしくその85%多数派の中のひとり。

買い物中はできればお店の方に声をかけてもらいたくない派です。

声をかけられると、なぜか冷静さを欠いてしまい、

特に欲しくないものを買ってしまったり、反対にすごく欲しかったのに

なんとなくその気が失せた、、、ということもあったり。

なので、反対に店側の立場でいる時は、

お客様にはあまりお声をかけずに

ゆっくり見ていただきたいな~というスタンスでおります。

でもそれが約15%の方には不愛想にも映ってしまうやもしれず。

ん~難しいです。

もちろん、逆に私に話かけてくださるお客様もたくさんいて、

私も待ってました!とばかりにお話しさせていただき

楽しい時間を共有できたな~という時もありますので

もしお嫌でなければ、どんどん話しかけてくださいませませ。

 

さて、話は戻りまして、その声かけ不要バッグ。

たとえばウインド―ショッピングの時はどうしたらいいのでしょう?

バッグを手に取るのはいいとしても、そのまま空のバッグを

戻すのって、どうも気が引ける~。

バッグという何か中に入れるという役目のない物、

例えば、バッチとかにしたほうがいいんじゃない?

いやいや、

そもそも話しかけないでって拒否の感情をアピールする自体、

バッグだろうがバッチだろうが、すごく勇気がいることです。

私持てるかな?そのバッグ。

拒否をアピールできないな、この性格。

そんなこと気にしすぎて、

お店から足が遠のいちゃうということにはならないだろうか?

そもそもこんなに、イジイジ考えちゃうのは私だけだろうか?

なんてことを考えながら店番していた昼下がりでした。

長々とどうでもいい話にお付き合いいただき、すみません!

閉店時間となりました。

 

 

 

 

 

 

マトリョーシカ · 2017年4月10日 月曜日

もぬけの殻になった長男の部屋から見える満開の山桜。

 

息子のことが大好きだった麦なのに、息子がいなくなったことなど

まったく気にも留めていない様子。

 

私、一週間ほど背中の痛みに悩まされていました。

長男が一人暮らしをはじめて、

私の心の中にぽっかり開いた穴のせいで、

体のバランスが少し狂ったのかもしれません。

背中の痛みは、実は懐かしい痛みでもありました。

息子は小さい頃は気難し屋の甘えん坊で、

おんぶをしないと昼寝にしろ夜にしろ寝ない子だったので、

いつもおんぶをして寝かしつけ、

やっとこ寝入ったのを待って、そっと布団に連れていく毎日。

多分一歳近くまでそんな状態だったので、

私の背中はよく悲鳴をあげて

寝込んでしまうということもありました。

次男が生まれてからは、今度は次男をいつもおんぶして

長男の外遊びに付き合っていたので、

息子たちが幼い頃は、いつでも背中の痛みを抱えた日々

だったように思います。

この春は、そんな息子の巣立ちで、長年の肩の荷が下りたはず。

なのに、なぜなんだろう?この痛み。

子育て期のノスタルジーとして、

最後に神様が思い出させてくれているのかな~なんて

こじつけたりして。

 

こんな私の事を案じて、実家の母から渡されたメモは、

背中の痛みを改善するストレッチを検索して、

手書きしてくれたもの。

そのメモをたよりにストレッチをやりながら、

子を案じる母ごころを、そのまた母が案じているという

母ごころのマトリョーシカ状態に泣けちゃうのです。

次男の高校生活もスタートし、またお弁当作りも始まったことだし、

いつもの忙しない日々が、立ち止まりがちな気持ちを

どこかへ押しやってくれるでしょう。

生活っていつもそんなもの。

 

さて、

お休みしている間に、ひそかに5周年を迎えましたハコニワ。

いつまでたっても、こんなゆるりな状態ですが、

これからもお付き合いいただけましたら幸いです。

今週は木曜から土曜までopenします。

オテテベーグルは木曜に届きますよ。

春の庭で、雑草抜きなどしながら

店番しておりますね。

 

 

 

3日、4日営業します。 · 2017年3月2日 木曜日

ただ今お休みばかりいただいているハコニワですが、

今週は3日(金)と4日(土)はOpenいたします。

来週は8日(水)と9日(木)のOpenとなります。

8日はオテテベーグルも届きます。

入荷しているものもいろいろございますが、

なかなか落ち着いてご紹介ができずにいます。

写真の高塚和則さんのサクラの四角皿も久しぶりの入荷。

お皿としても使えますし、お茶の時間のトレイとしても

お使いいただけます。

 

昨日は上の息子の高校の卒業式でした。

本当に温かくて心に残る良いお式でした。

息子はたくさんの真心のある先生方と友人たちに囲まれて

親が思うよりずっと成長させていただいていたようです。

ある先生がくださった言葉で、

「生きるということは頂いていること、

生きていくということは返していくこと」という言葉が

心に残りました。

これから主体性をもって「生きていく」であろう息子は

今までたくさんいただいた皆さんからのご恩を、

今度はいろいろな場で返していく人になってほしいです。

 

ハコニワはお休みがちですが、

私もいろんなことを勉強させていただいてる時期かな~と。

濃密な時間をすごしている充実感の中にいます。