Archive for the ‘暮らし’ Category

夏の日の猫 · 2016年8月5日 金曜日

鉢植えのイチジクがいくつかなり、色づいてきました。

今日は「外に出たら危険注意報」でも出ているのかな?と思うほど

あたりは静まり返って蝉の声だけがけたたましく聞こえます。

一日で一番気温が高い時間にハコニワを開け、陽が傾きはじめホッとする頃に

店を閉める毎日。

ところで猫はね、どうも冷房が苦手らしいです。

午前は比較的風が通る店の方で過ごしている猫たちですが、

店を開ける時に冷房をつけ始めると、ささっと自宅へ戻ってしまう麻と麦。

この猛暑の昼下がり冷房をつけていない家にいる猫が気にかかり

過保護な飼い主はちょくちょく覗いてみるのですが、

それはそれはその日その日でいつも快適な場所を見つけては

のんびり昼寝をしているのには感心しちゃいます。

今日は2階の子供部屋から少しだけ冷気が下りてくる鉄の階段に陣取る麻。

ひんやり冷えた鉄って確かに気持ちいい。

あれ?麦はいない。

そこら中探してやっと見つけたのは、お風呂場の窓。

内側に倒せる窓と網戸の間に入り込み爆睡しておりました。

北側のお風呂場の自然の風がそよぐ場所。よくもこんないい場所を見つけたもんだ!

ついでに網戸の汚れとりのモップの役目を果たしてくれてたみたいです。

さて、ハコニワ、夏休み前残すところあと1日となりました。

よろしかったら土曜日、お出かけくださいませ。

 

 

 

 

次男坊 · 2016年7月2日 土曜日

昨日はハコニワをお休みにして、次男の部活の県南大会(個人戦)の

応援へ行った。

市内の大会ではいい成績を修めていたので、これはいい結果が出るのではと

楽しみにして。

ところがそうそう容易く結果は出ないもの。スポーツとは残酷だ。

不本意な結果になってしまったことよりも、

なにより私を驚かせたのは、今まで見たことのない息子の姿。

自分の不甲斐なさに怒りをみなぎらせた表情。雄たけびを上げる両手。

部活の後輩の子たちの声を枯らせるほどの応援を受ける背中。

その背中が、いつこんなに大きくなっていたんだろう?

 

中学最後の年だし、息子は気持ちがかなり入っていたと思う。

それを思うと母は自分のこと以上に胸が締め付けられ、

応援の帰りの車の中で、涙が止まらんかった。

帰宅する息子はさぞかし落胆して帰ってくるだろうと、

いつもなら「控えなさいよ~」と言っているコカ・コーラの刺激のすごい方を

コンビニに寄って購入。かき氷のシロクマも頑張ったご褒美に。

どんな言葉を掛けようかな、気もそぞろに夕飯の支度をしてるところに

息子帰宅。

ところが、予想外にも吹っ切れていて

「今日は僕にとっては本番じゃないんだよ。県大会が本番さ。」

と精一杯の強がりを言い放って、コーラを一気飲み。

シロクマを3口ほどでたいらげた。

そして、夜はまたクラブチームの練習へと出かけて行った。

ほーほー落胆を取り繕うことまで学んだんじゃの~。

 

母親にとって下の子はいつまでたっても小さい子で、

「この人大丈夫かな~」と訳もなく不安を抱いてしまうもの。

でもいつの間にか、子供が大人に、母は子供になっていく。

食いしん坊すぎる息子に「サクランボはひとり〇個までだよ」と

釘を刺していたけれど、「今日だけは好きなだけお食べ~」と思えた日。

 

 

 

 

 

 

夏至・今週のハコニワ · 2016年6月21日 火曜日

今日は夏至。

夕方の6時すぎなのに、こんな風景。

さて、今週のハコニワ。

いつもどおり水曜から土曜までOpenです。

水曜にはオテテベーグルも届きます。

梅雨らしい1週間になるようですが、気分転換にぜひお出かけくださいね。

 

 

 

 

 

静かな時間 · 2016年5月25日 水曜日

花器、器/ 金高実音世  庭のヤマボウシが満開に。

 

連日暑い日が続いたので、今日は空が雲に覆われていて、風は涼しく

ほっとします。

ほっとしている理由がもう一つ。

中三の次男が修学旅行に出かけているから(笑)。

今日は自由観光の日だから、今頃は観光タクシーで友達と京都の町をウキウキと

散策しているかな。

オナラも笑い声も足音も舌打ちも大きい次男が留守の時の我が家の静寂たるや、

まるで水をうったような何とも言えない安らぎの時間。

猫も寝る寝る!

それでも2日ほどすると、早くももの寂しくなって、

「そろそろ帰ってきてもいいよ~」という気持ちになったりもします。

 

子供を持って思うことは、神様が未熟な人格の私を少しでも成長させるために

この二人を遣わせたのだろうな、ということ。

長男は私の中にないものを示してくれる人。

次男は私の中の頑ななものを、崩して取っ払う人。

出される課題は時に修行か?と感じることもありますが、

どちらもこの私には必修科目なんでしょうな。

ハコニワ店番中に、ぼーっとこんなことを考えてるあたり、

やかましいお方がそろそろ帰ってきてもいいかな、という気持ちが

少しだけ芽生えているのかもしれません。

 

 

 

 

母の日と今週のハコニワ · 2016年5月9日 月曜日

四角皿・マグカップ /  関太一郎

 

連休明け、ほっと胸を撫でおろされている方も多いことでしょう。

今朝はお日さまも雲に隠れ、そよそよと静かに風が吹いて

休養するにはもってこいの日。

やっと日常を取り戻すことができそうです。

今週のハコニワは、11日(水)と12日(木)の2日間のみの営業となります。

水曜にはオテテベーグルも届きますよ。

 

金曜と土曜は二人の息子の学校行事があるため、

お休みさせていただくことにしました。

いつの間にか、二人の息子たちも高校3年、中学3年。

ズボラ母の私でも、それぞれの最終学年をちゃんと見届けたいという思いが

今更ながら湧いてきてます。

ダブル受験という試練も乗り越えなければなりませぬ~。怖い。

というわけで、今年度はなにかとお休みが多くなるかと思いますが、

何卒よろしくお願いいたします。

 

さて、そんな息子達と私の母の日話。

彼らが幼稚園生のころ、「ママ、いつもありがとう」などの鏡文字とともに、

大きな丸顔に目がちょんちょん程度の私の似顔絵をぶら下げて帰ってきて以来、

母の日のプレゼントなるものは一度も頂戴したことがありませんでした(泣)。

決して物が欲しいのではないのですよ。

ただただ私は、

「おめーさん達は母を少しでも喜ばせたいというサービス精神の欠片もない

むさい男に育っちまったのかい?」

という落胆で、枕を濡らすというのが恒例となっていた寂しき5月最初の日曜日。

巷の華々しい母の日エピソードを聞くたびに、わが身の不幸を恨んでおりました。

しかし、今年は違った~。

シャイなご長男様に「いつもありがとうね」という言葉とともに、

モジモジしながら渡されたロールケーキ。

はい。母はその場で泣き崩れたのは言うまでもございません。

その光景を見ていた次男、相当焦ったらしく、

「オ、オ、オ、オレ、明日なんか買ってくる!」と慌てて叫んでおりましたが、

結局、兄が買ってきたロールケーキ代の一部を負担するということで、

便乗をきめこんだ要領のよさ。

「今年の父の日は、楽しみだな~」とつぶやく夫。

一瞬静かになる食卓。

父の日母の日なんて、だれが作ったんだよ~正直面倒くさいです。

 

では今週水曜木曜、ご都合が合えばハコニワにぜひお立ち寄りくださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シーソー · 2016年4月18日 月曜日

先週は「つきのわ小展vol.3」の一週目。

お立ち寄りくださった皆様、誠にありがとうございました。

普段のんびりと営業している身にとっては、少し大げさに言えば

100本ノックを受けたような感じとでも言いましょうか(笑)

まあそんなわけで、先週は店を閉めてから家族の夕食を作るのが

100本ノックのあとに校庭10周みたいなもんで、かなりハードでした。

そしてとうとう週末は近所のスシローへと駆け込んだ次第です。

つくづくヘタレさんです、この私。いや、年かも。

加えて今週はまたまた一つ年を取りますし。

養命酒のCMでもおなじみの、「女の体調の変わり目は7の倍数」のお年と

なっちゃいます。気をつけなきゃ。

 

そんな情けない私の中には、やっかいなシーソーがありまして。

仕事の方にシーソーがギッコンと傾くと、

たちまち家庭の方にバッコンといかないと、どうもおさまりが悪い。

多分主婦の方の多くが、そんなシーソーに乗ってか乗らされてか

頑張っているんでしょうね。

だからこの休み中に、常備菜作りやたくさんの冬物の衣服の洗濯やら、

掃除やら親孝行やらを片っ端からやっております。

そして、明日一日だけはゆっくり自分の時間を確保して、

また水曜から「つきのわ小展vol.3」2週目のハコニワに

ギッコンしたいと思います。

 

 

ヨモギ · 2016年4月6日 水曜日

今日はオテテベーグルの日。

ハコニワにはオテテベーグルが水曜に届き、その日のうちに完売の時もあれば

木曜もお買い求めいただける時もあります。

今回のベーグルは、プレーン、抹茶白みそ、桜エビ、ほうじ茶と黒豆、玄米チーズ

それにこの季節ならではの味覚、

ヨモギをふんだんに使ったヨモギレーズン(新作)が届きました。

来週からはじまる「つきのわ小展vol.3」の際には、

オテテベーグルさんもお迎えして、

ベーグルの直売をしていただこうと思っています。

この機会にぜひ一度オテテベーグルをお試しくださいね。

 

ここのところ、春の陽気に誘われて散歩をしています。

ハコニワ近辺は少し歩くともう自然いっぱいの田舎道。

牛久沼に流れ込む稲荷川沿いをテクテク歩きます。

サクラも満開ですが、雑木林の木は淡く小さな葉を芽吹かせ、

足元には名もないかわいい花を咲かせた雑草。

筍を掘る人、ヨモギをつむ人。歩く人。釣りをする人、写真を撮る人。

春を満喫している人の表情はみんな明るく柔らかい。

そしてみんな高齢者。

ここら辺は切実に高齢化社会を感じる地区でもあります。

私はポケットにハサミを潜ませて、

店の花器に活けるのに良さそうな枝やツルものを

ちょこちょこ失敬しながら歩いていると、

「おねえちゃん、何とってんの?そんな珍しい花でもねーべ?」

などと声を掛けられます。

そう、こんな私でもここでは「おねえちゃん」呼ばわり(笑)

 

 

 

 

 

貝母百合 · 2016年3月23日 水曜日

昨日のこと。

ホームセンターで大荷物を抱えて買い物をしていた時、

ふと無造作に振り返ったところで、これまた大荷物を抱えたおば様と

出会い頭にぶつかってしまいました。

私はとっさに「すみません!」と声を発しましたが

先方は眉間に深いシワを寄せ、「ちょっとぉ気をつけなよ!」

と間髪入れずに言ってきたのです。

驚いたのはその後の私。

この口をついて出たのは「そちらもね」。

肩を張って、首をキーンと伸ばし、顔を20度程傾けて

いかにも冷静に声を落として言った「そちらもね」は

まさしく慇懃無礼な「そちらもね」!!!

 

ちょっと前までの私は、絶対こんな言葉は出なかった。

なにか理不尽な場に遭遇しても、その場を丸く収めることが常だった。

なのに、なのに、最近の私ときたら、ちょくちょく頻繁に

こんな一言がポロリと出てしまう。

余計な一言だったり、言い訳の一言だったり、正論振りかざす一言。

そう、あまり美しくない一言が。

 

これぞまさしくオバサン化が進みつつある証拠です。

実家の母のちょっと一言に、以前は「あ~やめて~オバサン的一言!」

と思っていたのに、それとまったく同じことしてる

オバサンニューフェイス、堂々とここに誕生です。

いつも私に対し冷淡なコメントをする長男にこの話をしたところ、

自分のオバサン化を自覚できただけ、まだ取り返しがつくと激励されました。

取り戻せるかな?控え目女子。

 

この時期の大好きな花、貝母百合(バイモユリ)を店の片隅にいけました。

楚々として落ち着いた風情にうっとりします。

くるりと巻いたツルや葉の曲線は柔らかく、細く自由で伸びやかな茎、

そっとうつむき加減の薄緑の繊細な花びらはただ美しいというのではなく、

酸いも甘いも噛み分けた知性を感じます。

私の理想とする大人のオンナは、こんな貝母百合のような人なのよ。

 

さて、業務連絡です。

今週のオテテベーグルは本日で完売してしまいました。

明日の販売はございません。また来週よろしくお願いいたします。

ご希望の方は前もってご予約いただけると確実です。

 

 

 

今週のハコニワ · 2016年3月22日 火曜日

今朝は高校生の息子を学校まで車で送りました。

一年間お世話になった担任の先生に、

クラス一同でオリーブの鉢植えをプレゼントするそうで。

電車と自転車通学で陶器の鉢が割れてしまっては困るので、

母としても協力したというわけです。

園芸が趣味というその若くエネルギッシュな世界史の先生は、

オリーブの木がぐんぐん大きくなるのと、

1年間手塩にかけたクラスの子たちを重ね合わせて、

きっと折に触れ、一人一人の顔を思い出してくれるでしょう。

良い先生に恵まれた子供たちもまた、オリーブに実がなるように、

それぞれがそれぞれの実を結んでほしいな~。

 

そんなことを思い描きながら息子を送り届けた帰りに、

私もすかざずホームセンターに立ち寄り、

前々から欲しかったロシアンオリーブを買いました。

園芸コーナーのおじさまが、

「奥さん、それはオリーブなんて名前付いてるけどな、グミの木なんだよ。

グミの木をロシアンオリーブなんてしゃれた名前にしてるんだからね~

だまされんなよ!」

とご丁寧に教えてくれました。

オリーブにしろグミにしろ、私にとってはその葉の形とシルバーグリーンに

惹かれていたので、うちの庭にさっそくお迎えしました。

そしてお昼まで家にも入らず、庭仕事にいそしみました。

冬の間、ずーっとものぐさだったこの私も、庭にいる時間が増えてきたとなると

これはもう春ですよ。

 

さて、今週のハコニワは、

いつもどおり水曜から土曜までのOpenです。

水木はオテテベーグルの販売もございます。

ぜひお出かけくださいませ。

 

 

 

 

ミモザ · 2016年3月11日 金曜日

どんより曇って気分も沈みがちな日に、華やかな笑顔とともに

お手製のミモザのスワッグを届けてくれた方は、

ミモザというと私を思い出すと言ってくれました。

こんな可憐で明るい人ではないわ~と自分で重々承知の上で、

それでもそう言ってくれることがうれしい。

うれしくて、この豚さん、昨日から木に登って下りてきません。

困ったな。

 

ミモザの花言葉はたくさんあるようで、その中の一つ、「友情」を

その人は私にくださったのかな~と思っています。

そして、ミモザの花言葉には「豊かな感受性」というのもあって、

私はその方にこの言葉をお返ししたいな。

美しいものに敏感で、センスがよくて、大笑いして、ほろりと涙をこぼして、たまに怒って。

とっても人間らしくてかわいい人。

そんな人からいただいたミモザのスワッグ、

ハコニワの壁に飾りました。

 

友情と言えば、今週の店休日に、

2年ぶりに会う友人と、なんと13年ぶりに会う友人が訪ねてきてくれました。

17歳の長男がお腹にいる時に母親学級で知り合ったふたり。

その後、子育てサークルにそのまま移行し、初めての育児の大変さを

分かち合い助け合い乗り越えてきた同志のような存在。

それぞれが仕事をはじめたり、引っ越しをしたりで、

いつの間にか顔を合わせる時が無くなってしまったけれど、

ずっと心の中にやさしい温もりとして残っている人たちでした。

久しぶりに会って、とってもとってもうれしかった。

話は尽きなくて別れがたかったけれど、共通のある思いを胸にしまって、

また別々の場所へそれぞれが戻っていきました。

その後もずっと、私の中に余韻が残っています。

会わないときも、心の中に温かい余韻を感じられる人が、友達なんだな。